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忘れられない手作りのクリスマスケーキ

小さい頃に両親が離婚した私は、母と一歳下の妹との三人暮らしでした。
母はパートをいくつも掛け持ちし、朝から晩まで働いて私たち姉妹を育ててくれました。
貧乏だった我が家は、誕生日もクリスマスも無縁でした。

小学校三年生のときです。
学校で先生から簡単なクリスマスツリーの工作のキット(今でいうとペーパークラフトみたいなもの)をもらいました。
色画用紙を使った簡単なものです。
同級生たちはあまり興味がないようでしたが、私は嬉しくてたまりませんでした。
もちろん、私の家にはクリスマスツリーなんてありませんでしたから。

学校から帰った私は早速、妹と紙のクリスマスツリーを作りました。
まずもみの木を作り、一生懸命、飾りつけもしました。
大事にしまっていた金色と銀色の折り紙も使って、星の飾りも付けました。
ちっぽけなそのツリーをコタツの上に飾りました。
私と妹は大満足で、仕事か帰ってきた母に見せました。
「上手に出来たね。」と母が褒めてくれたのがとても嬉しかったのを覚えています。

クリスマス・イブの夜も、母はいつものように仕事でした。
母の作り置きしてくれていた晩ご飯を食べる、いつもと変わらない夜でした。

次の日の朝。
コタツの上にあったもの。
それはクリスマスケーキでした。
お店で売っているような華やかなものとはかけ離れた、小さな小さな、母の手作りケーキ。
スポンジ生地にクリーム。苺の代わりに散りばめられたアポロチョコ。

仕事から帰った母が、夜遅く私たちのために作ってくれたのでした。
オーブンなんてないから、お鍋でスポンジを焼いて。

手作りのクリスマスツリーの横に置かれた、手作りのケーキ。
まるで昨日のことのように鮮明に思い出します。

今、私も結婚し母になりました。
毎年クリスマスケーキを選ぶのを子どもたちも楽しみにしています。
キャラクターのケーキだったり、有名洋菓子店のものだったり。
どれも本当に夢のようにきれいでおいしそう。

でも私にとって一番は、あの母のケーキ。
一生忘れない、大切な宝物です。

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最終更新日:2014-11-27 00:46

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